マルチビーム測深システムによる水中地形測量

当社の提供する「マルチビーム測深システムによる水中地形測量」をご紹介します。

導入機種のご紹介

NORBIT社製 iWBMSh TURNKEY MULTIBEAM SONAR SYSTEM

NORBITマルチビーム計測時

マルチビーム測深システムは、ソナーから音波(音響ビーム)を扇上に発射し、 音波が海底にぶつかってはね返ってくるまでの時間を測ることで水深を計算します。

従来使用されてきたシングルビーム測深システムは、線でのみ水深を計測できるのに対し、 マルチビーム測深器は面上に水深を計測ができるため、広範囲かつ詳細な地形データの取得が可能です。

計測した水深は、一般的な点群データとして出力できるため、 各種後処理ソフトウェアを使用することにより、表示・解析・計測が可能です。

当社は、水域におけるi-Constructionを推進するため NORBIT社のマルチビーム測深システムを導入しました。

導入したシステムは、各センサーが一体型であるため、 軽量コンパクトであり、シンプルな配線で艤装が可能です。 艤装時間の短縮化により、柔軟な計測スケジュールにも対応可能です。

NORBIT社製 iWBMShの特徴

一体型のため、準備時間が短い

一体型のため、準備時間が短い

マルチビームソナー、動揺センサー、表層音速度計が一体のため、艤装や パッチ時間の短縮化が可能。迅速かつ柔軟な調査・計測に対応可能です。

幅広い角度での計測に対応

幅広い角度での計測に対応

ソナー部がカーブドアレイ式のため、スワス幅7~210°と幅広い角度での 計測が可能。ビーム発信角度を自由に変えることが可能です。

水陸一体の3次元データが取得可能

水陸一体の3次元データが取得可能

陸上用レーザスキャナLiDARにより、水陸一体のデータを計測。効率的な 3次元データの取得が可能です。


計測の流れ

計測の流れ
  1. 【現地到着】NORBIT社製マルチビームソナーシステムは、コンパクトに納められるため、運送が楽に行えます。
  2. 【艤装】NORBIT社製マルチビームソナーシステムは、軽量コンパクトのため、船舶にもよりますが通常1時間~2時間程度で艤装が完了します。
  3. 【初期設定】コントロールソフトウェア「GUI」に従って取付誤差計測を行います。約5分~15分。
  4. 【計測開始】通常、2時間程度で計測を開始することができます。

多彩な活用例

調査

調査

  • 海底地形の把握
  • 底質状況の把握
  • 河川断面の把握
  • 魚礁の位置、形状把握
  • ドローン併用による連続データの作成
設計

設計

  • ダム堆砂量の算定
  • 漁港施設の維持管理計画(水中構造物の形状把握)
  • 漂砂解析の基礎資料と浚渫土量算定
  • 3次元データに基づく設計
施工

施工

  • 3次元データに基づく施工
  • ICTを利用した施工管理

仕様

NORBIT社製 iWBMSh

スワス幅 7~210°
分解能 <10mm
ビーム数 256または512 EA & ED
周波数 200~700kHz
計測レンジ 0.2~275m(160m Typical)
ピングレート 50Hz
ビーム幅 0.9°×0.9° @400kHz
方位精度 0.02° (RTK) w/Antena Sepatarion2m
ピッチロール精度 0.01°
ヒーブ精度 5cm Or 5%
Power Consumption 60w(75xMax)(10~28VDC、100~240VAC)

NORBITマルチビーム

後処理ソフトウェア

福井コンピュータ社 TREND-POINT

TREND-POINT

「TREND-POINT(トレンドポイント)」は、点群データの処理に定評のあるソフトウェアです。

膨大な点群データを快適に取り扱え、各種フィルターによって不要な点データの削除など、 点群データの加工を迅速に行うことが可能です。

点群処理だけではなく、断面作成やメッシュ土量計算なども行えます。

福井コンピュータ社 TREND-CORE

TREND-CORE

「TREND-CORE(トレンドコア)」は、i-Constructionで利用する3次元設計データの作成が行えます。

マルチビームで計測した水中地形に3Dモデルを追加することにより、わかりやすい現地の状況説明が可能です。

また、CIMモデルを活用した4D施工ステップによる施工手順の"見える化"も図られ、 施工業務の高度化を支援することができます。


さらなる水中可視化・維持管理への活用

水中ドローンによって取得した、映像データとの連携

水中ドローン ダイブユニット300

当社が保有する水中ドローンによって取得した映像データと、マルチビームで取得した3次元データの連携が可能です。

DiveUnit 300は“USBL音響測位装置”を搭載しているため、機体の位置を測定・記録することができます。

正確な位置を持つ水中映像データを、マルチビームで取得した3次元データに結び付けることにより、水中「形状」および「状態」の可視化が実現します。

水中ドローンについての詳細はこちら

xR(VR・MR)によるさらなる水中可視化

Hololens2

当社が保有するxRヘッドマウントディスプレイにより、取得した3次元データと映像データ、及び3次元モデルを仮想空間上で展開・可視化することが可能となります。

VRヘッドマウントディスプレイによる仮想空間でのシミュレーションや、複数のMRヘッドマウントディスプレイによる複数人での仮想空間上でのディスカッションが実現します。

GISによる維持管理

GISによる維持管理

水中の3次元データと映像データを、GIS(Geographic Information System)によって管理することが可能です。

形状・状態データを、図面・属性データと紐づけて管理することが可能となり、水中データの効率的な維持管理が実現します。


問い合わせ先

マルチビーム測深システムによる水中地形測量に関するお問い合わせは、以下までご連絡ください。

011-299-1082

011-299-1128